「まさに伝説」 イチローさん米野球殿堂入り、神戸からも喜びの声

「ふぐ一品料理 あみ」の店内に書かれたイチローさんのサインを見つめて、米国野球殿堂入りを喜ぶ木下大輔さん=神戸市須磨区で2025年1月22日午後4時51分、矢澤秀範撮影

米国野球殿堂入りしたイチローさんが所属したオリックスは、かつて神戸市に本拠地を置いていた。阪神大震災があった1995年は「がんばろうKOBE」を合言葉にパ・リーグを制覇。96年には日本一となり、震災からの復興途上にある市民らに勇気を与えた。

当時のオリックスの選手らが通った「ふぐ一品料理 あみ」(同市須磨区)の壁には、イチローさんを含む選手らのサインが並ぶ。店主の木下大輔さん(46)は殿堂入りを「ベーブ・ルースなどの名選手と並び、まさに伝説になった」と喜んだ。

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高校時代の木下大輔さん(左)とイチローさん=木下さん提供

震災当時、木下さんは神戸国際大付属高校2年生で野球部員だった。父が経営していた店舗兼自宅は半壊し、近くに住む同級生を失った。避難先ではオリックスの関係者や選手らが支援してくれた。

部活の練習後などに手伝っていた店は、震災から約7カ月後に再開。首位打者のイチローさんの活躍に、家族も高校のチームメートも刺激を受けた。「暗い話題しかない中、傷ついた市民らに勇気を与えてくれた」と振り返る。

木下さんは、オリックス時代のイチローさんの練習するグラウンドにも足しげく通った。「天才だが努力と体のケアも怠らなかった。メジャーでもあれだけの記録を打ち立てて、本当にすごいなと思う」。感服した表情で語った。【矢澤秀範】

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